12/05/2025 | Press release | Distributed by Public on 12/04/2025 19:35
プレスリリース
NTTドコモビジネス株式会社
ドコモ・テクノロジ株式会社
国立研究開発法人情報通信研究機構
株式会社ポケット・クエリーズ
株式会社横須賀リサーチ・パーク
株式会社大林組
国立大学法人東北大学
仙台市
NTTドコモビジネス株式会社(旧NTTコミュニケーションズ株式会社)、ドコモ・テクノロジ株式会社、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT(エヌアイシーティー))、株式会社ポケット・クエリーズ、株式会社横須賀リサーチ・パーク、株式会社大林組、国立大学法人東北大学、仙台市、他2社は、実現場におけるAI活用に係る実証実験(以下、本実証)を2025年12月5日から2025年12月19日まで実施します。
本実証では、通信環境に応じた異常検知エッジ・クラウドAI(※1)の分散処理により、通信量の削減効果を検証するとともに、メタサーフェス反射板(※2)での送受信端末位置に応じた適応的な電波反射方向制御により不感エリア解消の効果を検証します。
本実証は、総務省の令和6年度補正予算「地域社会DX推進パッケージ事業(AI検証タイプ)」(※3)(以下、実証事業)の採択を受け、実施します。
労働力不足という社会課題を背景に、工事現場や農場などの現場では、危険な場所での作業や広い範囲での業務が求められています。そのため、現場でのリアルタイム監視や自動制御を安定化させ、省人化を実現するために、AIやロボットの活用が必要とされています。これらの技術を効果的に運用するためには、現場とクラウド間で映像や制御データをやり取りするための安定した通信環境の確保が不可欠となりますが、建物・地形などの遮蔽(しゃへい)で電波が届かない地点の発生や、広大なエリアを漏れなくカバーするための基地局配置や出力設計が困難であることが課題となっています。さらに、AIの導入にあたっては、オンプレミス環境での処理ではなくオンライン構成(※4)が主流になっていますが、カメラ映像などの大容量データをクラウドに送信して分析をする際、通信負荷や帯域確保が技術的な課題として顕在化しています。
本実証は、こうした課題に対応するため、移動可能なロボットが通信制約のある環境下でも安定してAI画像解析を行えるよう、メタサーフェス反射板による通信不感エリア(※5)の解消と、画像解析AIのエッジ・クラウド連携における通信量削減を実証します。エッジ・クラウド連携では、整った通信環境のもとで画像データの前処理をエッジ側で行い、必要なデータのみをクラウドへ送信することで、通信量と計算負荷を最適化します。これにより、実社会でのAI・ロボット活用の拡張性の検討を目指します。
仙台市は東北唯一の政令指定都市として、常に東北地域の産業の発展をけん引しており、仙台市における実証成果は、同様の労働力不足の課題を抱える東北地方の他地域や多様な産業分野に横展開していく効果が高いことから本実証のフィールドとして適しています。
本実証では、通信環境に応じた異常検知エッジ・クラウドAIの分散処理により、通信量削減効果を検証するとともに、メタサーフェス反射板での送受信端末位置に応じた適応的な電波反射方向制御により不感エリア解消の効果を検証します。
実証実験に関する詳細な技術要素と構成、各社の役割については、【実証実験での各社の役割および使用する技術要素と構成】に記載いたします。
動きベクトル(※6)を基に対象物を検出するAIを活用した高性能なエッジAI・クラウドAIシステムとロボットに搭載したカメラとを組み合わせることで、場所や時間帯に左右されず監視や安全確保の達成・監視業務の省人化を目指します。
5G通信やWiGig(※7)といった大容量通信が実現できる高周波帯電波の、不感エリアをメタサーフェス反射板により適応的に削減することを目指します。
本実証で得られた成果や知見は、仙台市におけるAI活用による省力化・省人化の推進に生かすとともに、全国の類似分野や業種でのAI活用の社会実装に向けた検討に役立てます。
AI連携型の情報処理基盤と通信範囲拡張の技術を組み合わせたソリューションを他分野・異業種に展開し、AIやロボットの活用による省人化を目指すことで、社会全体の労働力不足の解決に努めてまいります。
本実証は、総務省の令和6年度補正予算「地域社会DX推進パッケージ事業(AI検証タイプ)」によるAI活用の実証実験の一つで、NTTドコモビジネス株式会社を代表機関とした7社で構成されるコンソーシアム、および協力機関であるNTTアクセスサービスシステム研究所、国立大学法人東北大学、仙台市で実施します。本実証での各社の役割と使用する技術要素・構成は以下の通りです。
| NTTドコモビジネス |
・実証実験全体の計画策定、全体管理 ・実現方式の検討および 全体ネットワーク構成の設計・構築 |
| ドコモ・テクノロジ |
・メタサーフェス反射板を 使用する無線通信ネットワーク環境の構築 |
| NICT |
・画像解析AI開発 ・エッジ/クラウドサービス連携構築 |
| AGC | ・メタサーフェス反射板調達 |
| ポケット・クエリーズ | ・巡視ロボット調達 |
| 横須賀リサーチ・パーク | ・事前検証、開発内容展示 |
| 大林組 |
・安全管理、工程管理技術検証 ・実証フィールド提供 |
|
【協力機関】NTTアクセス サービスシステム研究所 |
・動的・静的メタサーフェス反射板に関する技術支援 ・動的メタサーフェス反射板に適用するAI制御に関する技術支援 ・伝搬シミュレーションを活用した反射板設計 および反射板置局の技術支援 |
| 【協力機関】東北大学 |
・学術的見地から先端的な助言の実施 ・実証フィールド提供 ・メタサーフェス反射板提供 |
| 【協力機関】仙台市 |
・実証場所の所管局や指定管理者、 区役所などとの調整および実証にかかる広報周知 |
以上
| NTTドコモビジネス |
お客様からのお問い合わせ
報道機関からのお問い合わせ:東北支社 [email protected] :経営企画部広報室 [email protected] |
| ドコモ・テクノロジ |
携帯事業部 通信制御技術部 TEL:046-840-6482 |
| NICT | 広報部 報道室 [email protected] |
| ポケット・クエリーズ |
経営戦略管理本部 [email protected] TEL:03-5333-1533 |
| 横須賀リサーチ・パーク | 開発実装グループ TEL:046-847-5000 |
| 大林組 |
コーポレート・コミュニケーション室 広報課 お問い合わせフォーム |
| 東北大学 |
情報知能システム研究センター (IIS研究センター) [email protected] TEL:022-795-4869 |
| 仙台市 |
まちづくり政策局政策企画部 プロジェクト推進課 TEL:022-214-1254 |
プレスリリースに記載している情報は、発表時のものです。